日本ADHD学会のセミナーについて
先日オンラインにて、日本ADHD学会のセミナーを視聴しました。
精神科医になりたての頃、大学病院にてお世話になった岡田俊先生の講演など、現在のADHD治療の問題点や、診療における実感に沿う内容であり、頷きながら終始拝聴しました。
現在ADHDと診断される方には、不注意タイプ、衝動性タイプ、という分け方だけではなく、
・学習障害の有無
・運動失調の有無 (不器用さんの方)
・双極性障害の傾向
・依存傾向
・生活環境や生育環境の影響
(虐待レベルの家庭環境以外にも、スマホやゲーム使用などのデジタル刺激への暴露の状況など)
さまざまなサブタイプが混同してるように感じます。
岡田先生のおっしゃっている、
現在のADHDの診断では、どちらかといえば過剰診断の傾向であるということは、解することです。
今後、問診における診断基準がより厳格になるのか、画像など検査所見にて得られる情報があるのか、進展に注視しております。
現状、どのタイプについても、症状への薬物治療の対処として、コンサータ、インチュニブ、ストラテラが用いられますが、
より厳格な薬物治療の適応が理解されると、より適切な薬物使用が可能になると思います。
ADHDの薬についてまとめたバナーをホームページに作りました。