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ケトン体(糖質制限・ココナッツオイル)と抗うつ作用①

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

ケトン体(糖質制限・ココナッツオイル)と抗うつ作用

 

 今朝も暑いですね!

 

 本日はクリニックが休診のため自宅でゆっくり過ごそうかと思っています。

 

 

 ところで、僕は朝食は和食が好きで、もち麦の混ざったご飯をよく食べています。

 もち麦は食物繊維が豊富で健康にいいと思いますし、単純にプチプチした食感が美味しいので気に入っています。

 

 そして夜食は食べる時間が夜遅くなるため、『軽食』、つまりご飯なしのおかずのみにすることが習慣になっています。

 

 

 

 最近、巷でも糖質制限食が注目されており、僕はそこまで意識していないつもりでしたが、結果的に糖質制限になっているのかもしれないです 🙂 

 (朝ごはん、昼ごはんはしっかりごはん食べてますよ!)

 

 

 

 ところで、『糖質制限』の結果、体内で起こる大事なプロセスの一つは『ケトン体』が産生されることです。ケトン体とは、βヒドロキシ酪酸(β-hydroxybutyrate : BHB)、アセト酢酸、アセトンの3つを合わせた総称です。

 

 

 このケトン体の中で、BHBについて、うつ病に対する予防や治療に効果がある可能性が分かりました!

 

 

 

 これはラットに関する研究にて、BHBとストレスによって引き起こされたうつ病様の行動が改善したことの報告であるため、まだ人間の体内で「BHBを増やしたら抑うつ気分に効果があります‼︎」と断言できるものではありません。

 

 しかし、BHBはもともと人間の体内にあるものなので、安全に抗うつ作用を発揮するものとして、今後の安全な内服薬やうつ病治療への発展が非常に期待されます。

 

 

 

 では、BHBをどうやって増やすかについて、

 

 糖質制限の観点では、半日くらい糖質摂取を控えると、エネルギーが枯渇してBHBなどのケトン体が産生されます。

 

 

 しかし、半日もごはんなどの糖分を摂らないのはとても辛いですよね…。

 

 

 そこで、ココナッツオイルや最近スーパーでも良く見かけるMCTオイルなどすぐにBHBに分解される中鎖脂肪酸の摂取をお勧めします。

 また、有酸素運動でもBHBの産生が知られています。

 

 このような薬ではないアプローチのうつ症状に対する治療が可能になるといいですね!!

 

 

→次ページで、BHBの抗うつ効果について詳しく説明しました。

ケトン体と抗うつ作用②

https://meiekisakomentalclinic.com/blog/674/

 

 

野菜のスタンプです!

 

 

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院長 丹羽亮平