育児うつの例 訪問看護
昨年8月に開業して以来、多くの患者さんに訪問看護を利用して頂いております。
導入する訪問看護のケースが積み重なるにつれ、いっそうの訪問看護の利用方法の豊富さや有用性を感じています。
受診時の患者さん・家族のお困りごと、事情について、訪問看護を行った例を挙げさせて頂きます。
○30代女性 育児にともなう抑うつ気分 (2歳の息子は発達障害の疑い。)
妊娠をきっかけに仕事をやめ専業主婦となり、通院時、2歳となる男の子を育てていた。
男児は1歳半検診にて発達障害の疑いを指摘され療育に週2回通い始めたばかり。
患者さんは、育児について以下のようなことに悩んでいた。
・話しかけに対して十分な反応が得られないこと。
・気持ちの切り替えがむずかしいこと。かんしゃく。(買い物で欲しいものがあるとき、公園から帰りたくないとき、など。)
・衝動的な行動、危険な行動を繰り返すこと (コップなど物をすぐに投げる。道路で車につっこむ。)
実家が県外で、夫も仕事にて帰宅時間が遅く、男児の世話を一人で対応し続けることに疲弊していた。
子どもの行動にイライラすることが多く、言うことを聞かないときに大きな声を出したり、手が出ることもあった。その際、憂うつな気分になった。しかし、TVな好きなものを楽しむことはできていた。睡眠は良好。
『当院における対応』
・不安感、イライラに対して漢方薬を処方しました。
・小児患者さんの両親にペアレントトレーニング(心理カウンセリング)を行うことは非常に多く、今回のケースも有効な方法と考えますが、子供の預け先がなく通院が難しいため導入できませんでした。
(医院としてお子さん連れのカウンセリングは可能です。しかし、落ち着いて話せないため断わられる患者さんはしばしばいらっしゃいます。)
→訪問看護を施行。
自宅にて、家庭生活の様子を見ながら看護師が生活や育児について患者さんの話を傾聴し、アドバイス致します。
作業療法士が同行するとき、患者さんが看護師と話をする間、作業療法士がお子さんの対応をすることが可能です。
作業療法士は子供に対して遊びを通して楽しみながら、粗大運動、微細運動などのリハビリ(作業療法)を行います。
また、看護師が家の掃除など生活の手伝いをおこない、患者さんはお子さんとの時間を余裕をもって過ごしていただくことも可能です。
→訪問看護を通して、患者さんの不安やイライラ、抑うつ感情が改善。
より穏やかにお子さんと過ごす時間がふえました。
⭐︎実際の訪問看護の様子について、訪問看護士の記載したブログもぜひ見てください。雰囲気が少しでもつたわると思います。⇓
https://ameblo.jp/meiekisakou-mentalclinic/theme-10106648064.html
HP内の訪問看護の説明↓
https://meiekisakomentalclinic.com/treatment/homecare/
HP内の作業療法の説明↓
https://meiekisakomentalclinic.com/rehabilitation/
興味のある方は医師までご相談ください。
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平