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ストレスへの反応① ストレスの過酷さの程度と性質

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 ストレスをきっかけに、抑うつ気分や不安、寝付けないなど精神的な症状が出現することはよくあることです。

 

 

 これはストレスに対する当たり前の反応なのですが、

 

 このような訴えで受診された患者さんに医学的な治療が必要かどうか、以下のことを意識して対応しています。

 

 

①きっかけの出来事(ストレス)の過酷さの程度、性質

 

 

②そのストレスに対する患者さんの反応の程度、性質

 

 

 

 

①きっかけの出来事(ストレス)の過酷さの程度、性質

 

 ・ひとくちにストレスといっても、(人により感じ方は異なりますが一般的に)小さいと推測されるものから大きいと推測されるものがあります。

 

 例えば、昼間の勤務よりも夜勤の方が一般的にストレス度が高いと判断されます。

 

 ・また、同じストレスでも人によりストレスの意味合いや大きさが変わります。

 

 例えば、「遠い親戚の死」というイベントは、個人的な繋がりの他に、高齢の方の方が、自身の死を重ね合わせて辛さがあるかもしれません。

 

 

 

 心理社会的ストレス因子:ある人物にとって現在のストレス対処能力では対処しがたい人生上の重大な出来事、状態、状況をさす言葉です。

 ささいな日常の出来事でも、ひとによって大きな心理社会的ストレス因子になりえるのです。

 (例えば、枕が変わるだけで気になって寝付けない、という話はよく聞くことだと思います。)

 

 

 外傷性ストレス:外傷性ストレス因子とは、通常の日常生活では経験し得ないような、一般的に経験した多くのひとが強い痛手を感じるストレスをいいます。

 例えば、自然災害(地震、津波など)、暴行、致命的なレベルの交通事故、戦争などです。

 

 死別体験は、ほとんどの人がいつか経験するものであり、「外傷性ストレス因子」のなかでは特異なくくりになります。

 

 

 

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ストレスへの反応②

https://meiekisakomentalclinic.com/blog/375/

 

トヨタ産業記念館にて。

 

 

参照:金芳堂『Crash Course 速習 精神医学』斉尾武郎