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ホットミルク、ヨーグルトはうつ病、睡眠障害に効くのか? トリプトファン

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 気持ちの安定の効果を期待されて、トリプトファンの含まれる乳製品(ホットミルク、ヨーグルトなど)を取る方のお話を診察にて時折聞くことがあります。

 

 

トリプトファンについて、うつ病や不安症状に対する効果をよく聞かれるので、そのことについての個人的な見解です。

 

 

大豆に含まれるトリプトファン 抗うつ効果を得るにはどのくらい食べる必要がある?

 

 

 トリプトファンは気分安定に関わるセロトニン、睡眠に関わるメラトニンの原料となりえる精神安定上とても大事な物質ですが、トリプトファンを食事レベルの含有量で摂取しても、なかなかその効果は期待できません。

 

 

 『国内外で、トリプトファンにて抗うつ効果、催眠効果を説明しているサプリメントが多数ありますが、

 

 そういったサプリには、摂取する1日量の設定が500〜1500mg以上であり、通常の食事を大きく上回る量が含まれます。

 

 

 欧米では、医薬品としてトリプトファンが2000〜3000mg以上の内服もされているようですが、

 この量の内服では副作用の出現も認めるようです。(↑のブログより抜粋)』

 

 トリプトファンを多く含む食材として、大豆や乳製品がありますが、それらを摂取しても抗うつ効果、不安改善効果を得るまでには至らないと思います。

 

 (しかし、トリプトファン枯渇は抑うつや不安に至る可能性はあると思います。)

 

 

 しかし、乳製品のうちヨーグルトは腸内環境の改善にも効果があり、脳腸相関の観点から、気分安定にも寄与するかもしれません

 (ストレスで腹痛が出る方にビオフェルミンなどを処方することはよくあることです。)

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平

 

 

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当院ホームページはこちらより

https://meiekisakomentalclinic.com