虐待の連鎖は、衝動性の治療にて断ち切れるのではないか
虐待のニュースは、悲惨な話がつづき胸が締め付けられます。
しばしば、不幸な話の補足として「容疑者自身も幼少期に虐待を受けていた」という情報も流れてきて、
『虐待の連鎖』を改めて認識することがあります。
『虐待の連鎖』とは、虐待を受けていた被害者が、今度は同様の虐待をより弱い立場のものにおこなうものですが、
ほとんどにおいて、『親から子の虐待が繰り返されること』を意味します。
それは、幼少期に虐待を受けてしまうと、その行動パターンが潜在的に刷り込まれて、(本人も止めたいとわかっているのに止められず)、自身の子供にも虐待をおこなってしまうという、と考えられている悲しい連鎖です。
しかし、精神科医の立場では、この負の連鎖をどのように向き合い断ち切るか、に考えあぐねています。
精神科には虐待に関連した親、子供ともしばしば来院されます。
・止めたいのに子供に虐待をおこなってしまう父or母
・虐待をうけて、精神症状や行動障害がでているお子さん
その際、治療のアプローチは衝動性についてになります。
続きは次回ブログにて。
父・母のイライラをへらす治療(虐待家庭への医療的な取り組み)
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平