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トラウマへの対応

神経発達障害やうつ病、不安障害などあらゆる精神障害を取り扱う中で、

通院回数を重ね信頼関係が築かれていくと、

「幼少期に父(or母)から虐待のようなものをうけてた。」とトラウマに触れる話が挙がることがしばしばあります。

 

 

 不適切な養育環境が、対人関係の不安定さや自己肯定感の低下につながり、将来的なうつ病や社会不安障害など精神疾患に繋がることは、明らかですが、

(前回ブログに関連した内容があります。虐待の脳への影響下矢印

https://meiekisakomentalclinic.com/blog/1035/

 

 

 多数の患者さんを長年診察されている杉山登志郎先生は、養育環境にて虐待をうけ続けたことで、ADHD

と似通った症状を認めることを指摘されています。

 

 ADHD・発達障害傾向を認めるから虐待を受けやすいのか、

 虐待されたためADHD症状(衝動性・かんしゃくなど)や対人関係の苦手さを認めるのか、

 また虐待された児童の親にADHD・発達障害傾向を認めるからなのか、

 

にわとりが先か玉子が先か、おそらくどちらもあるのではないかと思っておりますが、難しい状況です。

 

 

 先日、「児童期の体験と成人期の不安・抑うつ(Depression Journal 2019.8)」にて岡田俊先生、北村俊則先生、友田明美先生の対談記事を読みました。

 

 患者さんの『トラウマ』について、これまでは「パンドラの匣」としてあえて詮索せず、現在の困り感に対する治療を焦点に行うというのが一般的な対応でした。

 

 しかし、患者さんとの関係性ができた上で、本人の直面化できる能力や状況によって、トラウマへの介入を行い心を自然に開いていく、ということの記載がありました。

 

 確かに精神科医としてトラウマに踏み込めない忸怩たる思いがあったため、非常にこの内容には希望を感じました。

 

名駅さこうメンタルクリニック

院長 丹羽亮平

 

 

 

夏の連休は八ヶ岳に行きました。

ビーナスラインを走り美ヶ原高原美術館へ。

箱根 彫刻の森美術館に比べると、現代美術の抽象的な像がメインです。

子供のアスレチックにもなるアート作品がありとても人気でした。

標高2000mの眺望が広がる気持ちの良い空間でした。