メッセージ
この度、名駅さこうメンタルクリニックを開院させて頂きます丹羽亮平と申します。平成21 年東京医科大学医学部を卒業後、同年より名鉄栄生駅前の名鉄病院にて研修医として働きました。その間、救急医療や日々の診察を積み重ねる中でメンタルヘルスの重要性を痛感し精神科医を志すに至りました。名古屋大学精神科に入局後、精神科救急指定病院や高齢者福祉施設、福祉型障害児入所施設など様々な医療機関にて精神科医療の研鑽を積み、 幅広い年齢の精神科疾患の診断・治療に携わりました。
精神科救急にて重度のうつ病の患者さんによる自殺未遂など、 生命の危機に直面し急性期症状を呈する患者さんの診察は片時の予断も許しません。
患者さんの絶望的な思いや悲観的な話を受け止め、まず休養することと薬物治療を提案し入院していただきます。
治療が進むに連れ患者さんの話が前向きになり、徐々に笑顔を認める頃には「あの時死ななくて良かった」とおっしゃる患者さんがとても多いです。
精神科医として冥利に尽きる思いになる一方、精神状態や気分が、言葉や行動、決断に大きな影響を与えることの重要性を感じます。
精神科医として大きな転機となったのは、福祉型障害児入所施設への往診でした。
初診時、不安そうな表情を浮かべていた未就学児の患者さんが、診療が進むに連れ徐々に衝動性や易刺激性が改善され、障害を有していても集団の中で伸び伸びとした生活が送れるようになった姿をみて感激したことを覚えています。また、患者さんの人生の大事な幼少期・児童期に医師として介入することの意義の大きさを感じました。
それを期に発達障害やADHD に興味が芽生え、一層の研鑽を積むため県内にて発達障害・ADHD の患者さんの症例豊富で知られる医療法人永朋会 和光医院にて診療を始めました。
また、精神科医として経験を積むにつれ、「うつ病」「双極性障害」「パニック障害」「強迫性障害」「不安障害」「発達障害」「ADHD」「自律神経失調症」「不眠症」など、様々な疾患の治療について、薬物療法のみに頼ることの限界を感じることがありました。
一旦完治しても再発を繰り返す患者さん、日常生活の行動面で不安を持つ患者さん(例えば、パニック障害にて電車に乗れない。戸締りや火元の確認強迫がある。)、なんとなくネガティブな考えにとらわれやすい患者さんなど、根本的な心理面・行動面のアプローチの重要性を感じ、当院では心理カウンセリング・認知行動療法の導入をいたしました。
治療の根本といいますと、やはり大事なのが療養する家庭環境です。
規則正しく過ごせているか、内服は適切に行えているかなど、日常生活へのアプローチとして訪問看護(当院では作業療法士も付き添うことが可能です。)も取り入れました。
生活・治療のサポートやリハビリ、また、医師には言いにくい些細なことも看護師へ相談ください。
患者さんだけでなくご家族も悩みを教えてください。
これまで精神科医師として成長しようと、様々な医療機関を通して誰よりも率先して入院患者さん、外来患者さんの治療に取り組み、人より多くの経験を積むようもがいて参りました。
今回、当クリニックを開業するに至り、一人でも多くの患者さんにこの経験を還元し、全力で診察させて頂きますのでどうぞよろしくお願いいたします。
プライベートなことですが、
家族)二児の父。妻は同院の精神科医師。
趣味)野球、サッカー、絵画鑑賞、水泳、読書。
スポーツ歴)中学野球部、3番、センターで県大会優勝。(有望選手として野球雑誌に掲載)
陸上男子100m走、ジュニアオリンピック出場。