不登校の原因3つ
夏休みのシーズンとなり児童の患者さんが毎日多くいらっしゃいます。
その中で、「学校に行けない」というお悩みは少なくありません。
今回は、特に学校生活の困り感についてとりあげたいとおもいます。
「学校に行けない」ということには、まず大きく二つのパターンに分けられます。
1、登校がむずかしい。(しかし、学校にいったらそこそこ楽しめる)」
2、学校にて滞在することがむずかしい。
今回は、「2、学校にて滞在することがむずかしい。」についてです。
このことの主な要素は3つに分けられるとおもいます。
①友人関係、人間関係の悩み
②学業の悩み(勉強がわからない、授業中のむずかしさ、提出物ができない)
③こだわり、感覚過敏(鈍麻)が学校生活と合わない。
そして、もちろんは悩みはそれぞれ単一のものではなくこれらが複合的に重なり合っているケースがほとんどです。
①、②はなんとなく理解できると思うのですが、
③について少し説明を加えます。
しばしば、学校に行けない理由について伺うと、
「なんかいけない。」といった漠然とした返答のくることが少なくありません。
問診をすすめて分かることは、感覚的な悩みであったり、そのことで二次的に生じるこだわり行動やマイルールが学校生活・集団行動に合わせづらいことです。
例えば、
〜過敏〜
・音、匂い、光のまぶしさへの過敏さ
・クラスのざわざわした雰囲気が苦手
・他の生徒が叱られると、自分も苦しくなる
・味覚の好き嫌いで給食をいつも残してしまい、指摘される。
〜こだわり〜
・没頭すると切り替えられない。
・予定外のできごとに臨機応変に対応できない(例、大好きなプールがあると思ったら、雨が降り屋内活動になった。)
・決まったルールと集団行動が折り合わない
また、環境の変化や精神的なストレスに関連して、身体症状(自律神経失調症状など)を認めることが多いです。
次回ブログにて、対応について掘り下げたいとおもいます。
どの患者さん・ご家族とも深く悩まれて考えられた結果として、心療内科に受診されていらっしゃるのだろうと察します。診察中に話されるエピソードの裏に様々な過程があるのでしょう。
こちらも医療機関として最善を尽くして向き合いたいと思います。
最近暑いため、休日は屋内施設へ行くことが多いです
名古屋市西区のエリアでは豊田産業技術記念館がご家族連れの方にお勧めです。
お子さん向けのプレイグラウンドがあります。
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平