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副作用の出やすさについて プラセボ効果

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 薬物治療について『副作用の説明の仕方により副作用の出やすさが異なるだろう』ということは診療する中で感じることです。

 

 

 例えば、小学校低学年の患者さんでは親御さんだけに副作用の説明をした方が、患者さん本人にも副作用を説明した時より副作用(頭痛、めまい、吐き気など)の出現が少ないことは実感します。

 

 逆に言うと、本人に対して内服の効果をしっかり説明すると効果が得やすいことも感じます。

(内服へのアドヒアランスが高まることも含めて。)

 

 

 このことはプラセボ効果につながると考えております。

 

 

 

 プラセボについてこれまで脳内において前頭前皮質の関与が言われていましたが、昨年ラットの研究でプラセボ投与にて前頭前皮質内側部(mPFC)の領域神経活動が上昇することが報告されました。
 

 前頭前皮質は扁桃体と連携して働き、種々の刺激に対して「快・不快」、意味付け、価値判断を行い、身体反応や情動反応に繋がると考えられている分野なので、プラセボ効果に関与があることは納得できます。

 

 

 

 プラセボについては特定の遺伝子の違いで起こりやすさが変わるなど様々な報告がありますが、個人的には日常診療において、感受性(過敏性)の高い患者さんに起こりやすいと認識しています。(扁桃体の機能亢進との関連もあるのかもしれません)

 

 

 

 診療では(薬物療法に限らずですが)同じことを伝えるのでも、患者さんへの説明の行い方がとても重要であることは確かです。

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

院長 丹羽亮平

 

 

 

 

 

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