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レクサプロ(エスシタロプラム)とトリンテリックス(ボルチオキセチン)を徹底的に比較!

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 現在、抗うつ薬の中で一番手として使われるレクサプロとトリンテリクスですが、

 どちらも効果に対して副作用が少なく、

 また、維持量(効果の得られる量)と初期開始量が変わらないため、効果を早く得やすいという大きなメリットがあります。

 

 どちらも画期的で使いやすい抗うつ薬なのですが、使い分けはどうしているのかと聞かれることがあります。

 以下のような点を挙げてみました。

 

 

 レクサプロ(エスシタロプラム)は「SSRI」と呼ばれる種類の薬で、脳の中のセロトニンという神経伝達物質を増やして、気分の落ち込みや不安を改善する働きがあります。

 レクサプロの最大の特徴は、比較的副作用が少なく、初めて抗うつ薬を使う人でも試しやすいところです。

 (他の抗うつ薬SSRI・SNRIも古典的な抗うつ薬に比べると副作用は遥かに少ないのですが、その中でも少ない方になります)

 

 特に、不安や焦りが強いタイプのうつや、社会不安障害がある方に効果が期待できます。

 

 飲み始めて2週間くらいで「気持ちが少し軽くなった」と感じる方が多い印象です。

 

 ただ、副作用としては、飲み始めの数日間くらいに吐き気が出ることがあります。

 また、性欲の低下や射精障害などの性機能障害が、10〜20%くらいの方に起こることが知られています。

 

 

一方、

 トリンテリックスは「S-RIM」という新しいタイプの薬で、セロトニンを増やすだけでなく、複数のセロトニン受容体を調整することで、気分の落ち込みに加えて「頭が働かない感じがする」「集中できない」といった認知機能症状にも効果があると言われています。

 

 トリンテリックスの強みは、性機能障害がとても少ないことです。

 眠気やだるさも、他のSSRIと比べると出にくい傾向があります。

 

 ただし、初めて飲むときに吐き気が強く出る方がいるため、少量(5mg)からスタートしてゆっくり増量することをお勧めしています。

 また、内服を辞めるときに離脱症状が出にくいところは安心できます。

 

レクサプロやトリンテリックスを内服されている方でお気づきのことがあったら教えてくださいニコニコ

 

 

!!取材を受けた東海テレビのニュースoneの特集です。

良かったらご視聴ください

 

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名駅さこうメンタルクリニック

院長 丹羽亮平

 


・子どものこころ専門医
・日本児童青年精神医学会 認定医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
・精神保健指定医