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芸能人や芸術家に双極性障害の方が多いこと

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 先日は広末涼子さんのことをブログで触れましたが、

 患者さんとのやりとりで、

「女優やアーティストは精神的な揺らぎがあるのが、キラリと光る才能なんだ」

 とおっしゃる方がいました。

 

 

 

 これは言い得て妙であり、

 実際に芸術家の方は躁うつ病や統合失調症、注意欠如多動症の有病率が高いといわれています。

 

 

 スウェーデンの大規模研究にて、芸術教育を受けた方が一般人口と比較して、

1.9倍 統合失調症のリスクが高く、1.6倍 双極性障害のリスクがあるそうです。

 

 また、「精神疾患と有病率」について明確な統計的エビデンスは不十分ですが、示唆される報告は多いです。

 

 

例えば、

 

 双極性障害は、抑うつエピソードと躁状態(または軽躁状態)を繰り返す疾患で、感情の浮き沈みが顕著です。

 躁状態では、観念奔逸、睡眠欲求の低下、自己評価の肥大、活動性の亢進などが見られ、これが創造的エネルギーとして発揮されることがあります。

 

 

 しかし、反対に、うつ状態では、強い抑うつ気分、無気力、希死念慮などが顕著となり、

 日常生活が行えず、激しい気分の波で対人関係が壊れ、仕事を続けることが難しくなり、長期的な創作活動の妨げとなることも少なくありません。

 

 

 

 

他にも、注意欠如多動症と芸術家との関連について

 

・ADHD傾向のある大学生は「創造的問題解決課題」のスコアが高く、特に芸術系分野で優位になりやすい。  (White&Shah 2006 )

 

・ADHDの青年は視覚芸術・音楽への関心やパフォーマンスが高い。

 そして、アーティスト集団におけるADHDの有病率は同年代層の一般と比較すると2倍以上(Healey&Rucklidge 2006) 

 

などの報告があります。

 

 

精神的な不調と卓越した才能は、その境があいまいで表裏一体であるといえます。

 

では、治療して精神症状が安定したら才能や創造意欲も低下してしまうのでしょうか?

 

 

 

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当院ホームページはこちらより

https://meiekisakomentalclinic.com

 

 

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

院長 丹羽亮平

 

 


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・日本児童青年精神医学会 認定医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
・精神保健指定医
 

 

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