片頭痛の薬物療法*何度も起きる頭痛には予防治療を

片頭痛の薬物療法についてです。
片頭痛の薬物治療には、現在の起きている痛みを止める「急性期治療」と、
頭痛発作を起きにくくする「予防療法」があります。
急性期の対処療法と、症状の出現を軽減させる治療に分かれる対応について、
自身は精神科医師ですので、感覚的に不安障害やパニック障害の治療とにていると思いました。
(発作時は抗不安薬で対応できるが、しょっちゅう抗不安薬を使用していると、依存性があったり、効きが悪くなりやすいデメリットがある。
根本的な解決を行うなら、抗うつ薬にて症状が起きにくくなるよう治療する。)
片頭痛の急性期治療薬は、トリプタン、アセトアミノフェンなどがあります。
トリプタン系と呼ばれるセロトニン受容体作動薬が第一選択ですが、重症度により薬のチョイスは変わります。
また、一般的には、頭痛を認めても受診されず市販薬を内服されている方が多いと思います。
しかし、すべてのお薬について、3ヵ月を超えて定期的に(処方薬によって月10または15回以上)内服すると、逆に、薬物乱用性頭痛を引き起こし、頭痛の悪化や頻回の発作に繋がります。
頭痛を月に数回認めるケースや、急性期治療薬では十分に効かない時、禁忌や副作用のために急性期治療薬が飲めない場合、予防治療を行うことを勧めます。
従来の頭痛予防に使われる薬剤は以下です。
- ・抗てんかん薬(バルプロ酸)
- ・β遮断薬(プロプラノロール)
- ・カルシウム拮抗薬(ロメリジン)
- ・抗うつ薬(三環系のアミトリプチリン) など
さらに、近年では片頭痛の病態にカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が関わっていることが判明しました。
片頭痛の予防治療薬として抗CGRP抗体関連薬が好成績をみとめ、諸外国では有力な治療法とされています。
(※当院、精神科では処方できません。脳外科、神経内科、頭痛外来を受診ください。)
片頭痛は慢性化する前に治療対応することを勧めます。
・うつ病・不安症など精神科患者さんに頭痛持ちが多いこと CGRP抗体関連薬
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平
・子どものこころ専門医
・日本児童青年精神医学会 認定医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
・精神保健指定医
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