聴覚情報処理障害(APD)のチェックリスト
前回ブログのつづきです。↓
聴覚情報処理障害(APD)について、厳密な診断基準は現在の時点でないのですが、
・聞こえづらい自覚があること
・聴力検査、ことばの聞き取り検査を行い、これらの検査に問題ないこと
以上が、聴覚情報処理障害(APD)と診断される必須の条件になります。
小渕らによって開発された「聞こえにくさに対する質問紙」は、APDの診断において有用なツールの一つです。
この質問紙は、聞き取りに関する困難さを16の項目にて自己評価することができ、各項目は0から10点のスケールで評価されます。
臨床集積例 では16歳以上において、合計得点が160点中109点以下の場合、聞き取り困難の可能性が示唆されます。
小渕ら「聞こえにくさに対する質問紙」
1. 雑音がある環境での聞き取りの困難さ
2. 複数人が話している状況での聞き取りの困難さ
3. 早口で話されるときの聞き取りの困難さ
4. 遠くから話されるときの聞き取りの困難さ
5. 電話での会話の聞き取りの困難さ
6. 言葉が似ていると聞き分けにくい
7. 話の流れを追うのが困難
8. 背景音楽があるときの聞き取りの困難さ
9. 誰かが話しかけてきたときの反応の遅れ
10. 会話中によく「え?」と聞き返す
11. 新しい単語や専門用語を聞き逃す
12. 指示を聞き間違える
13. 長い文章を聞いても頭に残らない
14. 聞きながらメモを取るのが苦手
15. 緊張すると聞き取りにくくなる
16. 人の声と環境音を区別するのが困難
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平
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