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聴覚情報処理障害(APD)の相談が増えていること

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 聴覚情報処理障害(APD)とは、聴力に異常がなく「音声」は聞こえているのに、「音声の内容」が理解できずわからない症状をいいます。

 この障害は、耳から入った音を脳で処理して理解する工程の障害です。

 

 

原因は先天的なもの(脳の特性)と、後天的なものに分かれます。

 

 後天的なものでは、心理的なストレスや身体の極端な不調、脳の感染症や外傷などを理由とする認知機能の低下があります。

 

 一方、先天的なものでは、自閉スペクトラム症や注意欠如多動症(ADHD)など発達特性を認める方に併発するケースが非常に多いです。

 

 

 

 昨今、自閉スペクトラム症(発達障害)やADHD、不登校などで悩まれメンタルクリニックに来院されるケースが増えており、聴覚情報処理障害も同時に注目されるようになってきました。

 

 

 検査については、まずは耳鼻科にて、通常の聴力検査や聞き取り能力を調べる必要があります。

 

 聴力そのものに異常がなかった際、聴覚情報処理障害を疑うことになります。

 

 また、聴覚情報処理障害の治療について、検査に引き続き耳鼻科にて対応すること(聴覚トレーニングや補聴器など)ができますし、

 

 

 しかし、自閉スペクトラム症(発達障害)や注意欠如多動症(ADHD)の症状を他に認めたり、心理的な影響を考慮する際は、精神科を受診することをお勧めいたします。

 

 

 

次回、治療についてもう少し詳しく記載します。

 

 

 

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平

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