不登校支援スダチのニュースについて
最近話題になっていた、「不登校支援スダチ」についてのニュースです。⇓
不登校支援で官民連携のプレスリリースは、なぜ突然取り下げられたのか? / スダチ・板橋区(加藤順子)
僕も、患者さんからスダチの利用について、どう思うか?、という相談を時折うけることがあり、非常に気になるサービスでした。
自分もスダチについては、ホームページや代表の小川涼太郎さんのネット上の手記を読んだ限りの情報ではありますが、考えを述べさせていただきます。
*不登校支援サポートについて
これまで、心理的にも物理的にも、具体的に、連日のように自宅における不登校のサポートをできるサービスはほとんどありませんでした。
精神科や心理カウンセリングの通院を行う方は多くいらっしゃいますが、自宅における状況への介入は、十分に行えるとは言い難いです。
(診察にて診断をベースに治療やカウンセリング、環境調整、生活習慣や行動変容について説明し促すことを行う。)
他には、、例えば:
•担任の先生がご厚意で不登校児童の自宅を訪問する、
•放デイを利用しながら、スタッフに不登校の状況を相談する
•訪問看護にて、自宅ひきこもりの児童の訪問サポートを受ける
そのため、自宅における児童とご家族を継続的に、具体的にサポートできるサービスはとても有意義といえます。
*サービス内容について
(スダチのホームページや代表の小川涼太郎さんのネット上の手記を読んだ限りの情報で説明するため、内容に誤りがあればご指摘下さい。)
まず、基本的な不登校のお子さんへの対応として、
・強引な形で登校に促すわけではない事、
・規則的な生活習慣を整えることと
・ゲームやスマホなどデジタル機器の使用をへらすこと
が記載されています。
これは非常に良いとおもいます。
実際、現在の不登校のお子さんでは、原因や診断にかかわらず、
・デジタル機器の依存傾向が強く、そのことが直接的に不登校の原因となったり、
・デジタル機器の依存にて夜間の睡眠ができず朝の倦怠感や無気力感が強いこと、
これらの使用が過度になることで不安や抑うつ傾向に繋がりやすいことが指摘されています。
これらが不登校に繋がる理由としてもっとも頻度が高いです。
また、デジタル機器の過度な使用はメンタルヘルスの悪化に繋がるリスクです。
そのため、
不登校の状況において、デジタル機器の使用を家族で話し合いながら制限し、生活習慣を整えていくことは、診断名や原因などにかかわらずお勧めしたいことになります。
(しかし、依存の状態であったり、精神症状にやっては、精神科受診が優先されます。)
そのため、原因に関わらず、上記のサポートを行うことは理にかなっているといえます。
(ただし、強引ではない形に限る)
しかし、原因に関わらず、「再登校を目ざす」、「不登校を改善する」ことがゴールであるならば、異を唱えざるをえません。
不登校の原因を考えることがなにより優先され、それにより対応は変わるからです。
(次回ブログに続けます。)
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平
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