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抗うつ薬の減らし方:エビリファイ、トリンテリックス、漢方、TMS、カウンセリングなど 

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

ひとりの患者さんを継続的に診察していますと、様々なタイミングで処方量が増えることがあります。

 

 

よく起こりうる例では、

 

 

〇冬の時期、抑うつが悪化したので抗うつ薬を増量する。

→春になっても、不安が残るため増量した処方量を継続とする。

 

〇不安時の頓服の内服回数が目立って増えたため、既存の抗うつ薬を増量した。

もしくは、エビリファイ(アリピプラゾール)、レキサルティ(ブレクスピプラゾール)など抗うつ薬の増強目的の抗精神病薬が足された。

 

 

 

無論、増量にいたる理由があって増えているわけですが、

2年に一度行われる診療報酬改定にて、向精神病薬の処方薬剤数の制限が設けられることは、減薬にいたる良いきっかけだと思っています。

 

 

 

うつ病について言いますと、

 

 

まずは、

 

1剤を処方最大量までトライすること。(副作用等の事情で増量できないケースもある)

    

 

1剤を内服可能な最大量までトライしても効果が乏しければ、エビリファイやレキサルティなど(抗精神病薬)にて効果の増強を図る

 

 

*エビリファイ、レキサルティなど、幅広い効果をもつ薬をプラスすることで、抗不安薬・睡眠薬が減らせることもあります。

 

 

 抗精神病薬をプラスすると、うつ病による自尊心や思考力の低下から生じる妄想(心気妄想、貧困妄想、被害妄想、微小妄想など)も改善しやすい点がいいですね。

 

 児童患者さんからしばしば伺う「なんか不安」という訴えがへるケースが多いです。

 

 

 易刺激性の改善も期待できます。

 

 

 また、エビリファイやレキサルティは比較的眠気が少ないものの、夜間に内服すると、思考のループを止められる、不安が減る、イライラがへるといった理由で、寝つきの良くなる方も多いです。(睡眠剤が減らせる可能性がある。)

 

 

 

 他には、向精神病薬以外の治療法を積極的に行うことを提案します。

 

・カウンセリング

・TMS

・月経前症候群の治療

 (PMSの治療を婦人科にて行うことで、精神的に明らかに安定し、抗不安薬を減らせる方は少なくありません。)

 

 

 

 

セロクエル、オランザピンなど複数の受容体(ドパミン受容体、セロトニン受容体、アドレナリン受容体、ヒスタミン受容体など)に作用し、さまざまな効果をもたらすMARTAがうつ病でも処方可能であれば、と思うことはありますが現状適応はありません。

 

 

 

 

 

抗うつ薬が飲めない方のうつ病の治療

 

 

うつ病にトリレキ療法 (トリンテリックス+レキサルティ) (meiekisakomentalclinic.com)

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平

 

 

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