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痛みに反応しやすい人・感覚過敏 【医師が解説】

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

 

 

診察などで時折伺う話です。

 

「夫や子供の体に少し触れただけなのに、ものすごく大げさに痛がるんです。」

 

 

 患者さんのご家族が雑談の中で、患者さんについておっしゃっている内容ですが、これは実はしばしば聞く話でもあります。

 指先が触れただけなのに、「あっ!!」と驚くなど。

 

 

 こういった話を聞くと、感覚過敏なのかな?(≒こだわりもあるかもしれない。)とまず思います。

 

 ほかにも、セロトニン系の神経が機能低下を起こしているのか?、、という可能性も考えます。

 

 

 セロトニン神経には多彩な働きがありますが、有名なものは以下があります。

 

①自律神経の働きを助ける。

(セロトニン系が不調になると交感神経系へのシフトがうまくいかず、例えば、朝の身体不調などにつながる。)

 

 

②不快なストレスに対し感情を保つこと。

(セロトニン系の不調になると、不安や抑うつにつながりやすい。キレやすい、依存行動が起こりやすい、など。)

 

 

 

 あまり一般には知られておりませんが、

 

他にも、セロトニン系は痛みの感覚の抑制機能があります。

 

 (セロトニン神経は脊髄後角に通じており、内因性に痛覚をコントロールする重要な役目を担っています。延髄・大縫線核-脊髄後核系)

 

 そのため、ストレスや不規則な生活によるものや、もともとの特性としてセロトニン系神経機能の崩れやすい方は、内因性の鎮痛機能が働かず、些細な刺激に痛がることがあるのです。

 

 

 

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名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平

 

 

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