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感覚鈍麻とこだわり・確認行動③【医師が解説】

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

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感覚特性(感覚過敏 ・感覚回避 ・感覚鈍麻・感覚探求) 【医師が解説】

 

 

 

 感覚鈍麻(低登録)について、感覚過敏に比較するとあまり知られておりませんが、

    診察室にて児童患者さんの症状としてよく説明させていただきます。

 

 

 

 例えば、先日、診察にて、以下のようなお話がありました。

 

 

 

 発達の遅れを保育園にて指摘され受診、以降しばらく通院されている児童患者さんについてです。

 

 診察室にて椅子に座り、お母さんからの第一声が、

「清潔強迫の症状がでた!」とのことでした。

 

 手洗いの時に何分もばしゃばしゃ洗い続けて、しかも何度も繰り返す。

 冬の季節のため、手があれてあかぎれが何個もあるが、全く気にする様子はなく、手洗いを続けるとのことでした。

 

   ちなみに患者さん本人のお話では、「汚いのは気にしてない。」とのこと。

 

 

 

 

 おそらく、これは清潔強迫ではなく、触覚の刺激の鈍さ(感覚鈍麻・低登録)に対する感覚探求の行動といえます。

 水にぬれる感覚が触覚を満たす刺激として好ましいのでしょう。また、痛みへの鈍感さも感覚鈍麻によるものといえます。

 

 

 お母さんには、

 水の刺激の感覚など、まず本人の好む刺激を満たしてあげながら、徐々に好きな感覚を広げていくこと、の説明をしました。

 

(水遊びや粘土あそびや砂遊びなどの本人の感覚にジャストフィットした感覚遊びをとりいれる。

 現実的には、自宅にて対応が難しいこともあるので、療育の施設や放課後デイに通い行うことがいいかもしれない)

 

 

 また、感覚刺激が満たされることで情緒が安定することにつながります。

 

 

 

 このように、こだわり行動、確認行動、ひいては強迫行動も感覚特性が大きくかかわっているのではないかと感じることが多いです。

 

 

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平

 

 

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