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一番太りにくい抗精神病薬(統合失調症薬)は?

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

抗精神病薬はもともと統合失調症の薬ですが、

 

双極性障害

うつ病(増強療法)、

児期の自閉スペクトラム症の易刺激性(エビリファイ・リスパダール)

抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐にジプレキサ)

 

 

など、有効性にともない適用は拡大しております。

精神科診療において非常によく処方する薬です。

 

 

 しかし、継続内服するにあたり問題となることが副作用です。

 とくに患者さんからの訴えで多いお悩みは「食欲増加、太る」ことです。

 

 

 この20年で新しい薬がつぎつぎと開発・販売され、「肥満の副作用が比較的少ない抗精神病薬」が増えています。

 

 

 エビリファイ

 ロナセン

 レキサルティ

 

などは、「どちらかというと食欲増加の副作用が少ない」といえます。

新しいものでは、

 

 ラツーダが生化学的な理論上、抗ヒスタミン作用や抗セロトニン2C作用がわずかであるため、もっとも「食欲増加の副作用が少ない」と考えられます。

(とはいっても、診察では食欲増加の例は時折認めます。陰性症状の改善や睡眠の改善にともない気分が向上したことで、食欲が増したのかもしれない。)

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平