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運動があらゆる脳機能・精神疾患に良いこと

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

上記ブログに関することです。

 

週数日以上30分からで構わないので継続的な運動を行うと、全般的に脳機能・精神疾患によいことがわかっています。

 

・日常における勉強や仕事のパフォーマンスがあがること

 

・不安・抑うつレベルが低下すること

 

・衝動性のコントロール・集中力の向上

 

などが期待されます。

 

 

しかし、こういった話を患者さんにお伝えすると、

「運動」と聞くと、ジョギングや水泳、サッカーなどいわゆるスポーツに該当する運動を思われる方が多く、

「運動に割く時間がない」というお話をしばしばうかがいます。

 

運動とは、必ずしも「スポーツ」ではなくてもよいです。

「不快ではない、体を動かすこと」をやっていただけたらよいと思います。

 

例えば、

・通勤にて10分バスで移動していたところを30分歩いてみる 

・学校まで、登下校それぞれ20分歩く

・友達と鬼ごっこのような体を使う遊びをよく行う 

 

など、時間に余裕があるならば、体を使うことを生活にて取り入れていただけたらと思います。

 

 

このように思うと、学校のシステムにおいて、

授業(勉強)→休憩→授業(勉強)→休憩→・・

 

勉強の合間に、校庭で走ったりするならば、非常に勉強の効率がよいことなのです。

 

 

 

 

しかし、そうすると、

 

・学校まで毎日30分歩いて登校しているが、長い登下校が嫌だ。登校拒否の原因の一つになっている。

 

・休憩の時間に校庭で同級生と遊ぶが、友人関係に悩みがあり遊ぶことに不安がある。

 

・感覚過敏(音への敏感さ)などがあり、人の多い校庭では気持ち良く運動ができない。

 

 

こういった、「今現在、継続的な運動を行っているが、不安・うつ・登校拒否などの悩みを抱えている。」

という意見があると思います。

 

 

 

「運動した方が脳機能や精神疾患の改善によい」ことは、まず統計的な結論なので、むろん該当されない方はいることはそうですが、

 やはり不快な感情をもって行う運動は良い影響はもたらさないでしょう。

 

 

・登下校で何十分もいやいや歩かされている。他の児童からちょっかいを出されている。

などは、むろん良い効果はもたらさないでしょう。

 

 

また、運動が学習に関して良い効果があるといっても、運動により勉強を難しくしている際は、やはり良い効果は限定的と言えると思います。

 

例えば、朝・夕の部活動が忙しくて、つかれて勉強できない、など。

 

 

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平