怪獣人間の手懐け方
今回は、メンタルヘルスに興味のある方なら面白いのではないかと思える本を取り上げます。
編集者として有名な箕輪 厚介氏の著書です。
堀江貴文氏、東谷義和氏、鈴木おさむ氏等の経営者・有名人の本を編集されたことで、以前より名前は知っておりました。しかし、いわゆる「業界人」のイメージが強くこれまで本を手に取ることはありませんでした。
しかし、今回、本屋店頭の立ち読みにて興味を惹かれてそのまま購買に至りました。
おおまかな内容は、「カリスマ性のある超人的であるがクセのある人物(怪獣人間)といかに付き合っていくか」という仕事や人間関係の処世術についてまとめられている本です。
まず単純に読み物として面白く、躍動感のある文章に読み手も気分の高揚が得られます。
そのうえで、ビジネス本として読んだ有益な点について述べます。
まず、著者が出会う程の「怪獣人間」には、我々は出会う機会がほぼないと思われるかもしれませんが、それぞれの職場に少からず存在するカリスマ上司・経営者など既視感を覚えるエピソードが多いです。(本の後半には、より身近に存在する「プチ怪獣」についても記載がある)
このようなクセのあるカリスマとうまく交流する人はどのように考え行動しているのか、著者の躍動感のある文章で明瞭に書かれています。
患者さんから、クセのある上司に振り回されて困っているとしばしば伺うことがありますが、そういった方にとって参考になる点があると思います。
また、読み手によっては、著者のような仕事にたいして大きな達成感(自己実現)やエンターテイメント性を求めていないという方はいるでしょう。
しかし、そういった方にとっても、人に対する交流の心構えや実践的な行動面において、自己の姿勢に学ぶ点が大きいと感じます。
よかったら読んでみて下さい。
Amazonより抜粋
『▼人生を変えるきっかけは「ヤバい人」のそばにある
特別な才能はない。
でも、人生を変えたい。
もっと大きな仕事がしたい。
そんな人に本書が提案するのは、「怪獣人間」に近づくことだ。
「怪獣人間」とは、狂ったように目的だけを見て、成果を残していく人たちのこと。
彼らは、凡人が積み重ねたプロセスなどはお構いなしに、革命を起こしていく。
「怪獣人間」と出会い、対峙し、仕事にすれば、あなたの人生は大きく変わる。
しかし、生半可な気持ちで近づくのは危険だ。
「怪獣人間」は、灼熱に燃える太陽みたいなものだ。
遠くにいれば、やさしく温かい存在だが、近づき過ぎると、焼き殺されてしまう。
もしあなたに、そこに踏み込む勇気があるなら、この本を手に「怪獣人間」の世界に飛び込んでいこう。
人生が劇的に変わり、見たことのない景色が見れるはずだ。』
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平