セロトニンからメラトニンが生成される
メラトニンと冬季うつ病 の続きになります。
セロトニンは機能低下にてうつ病の発症に繋がる神経伝達物質として知られていますが、他に重要な働きとしてメラトニンのもとになりえます。
(メラトニンは、セロトニンを材料に作られ、脳の松果体から分泌されます。
そのため、セロトニンの分泌量が少ないと、メラトニンも少なくなります。)
このメラトニンと同じように、メラトニン受容体(MT1・MT2受容体)を活性化し、自然な形の入眠
を促す睡眠剤が、
メラトニン受容体作動性の入眠改善薬、ロゼレムとメラトベルの二つです。
メラトニン受容体作動薬の睡眠剤としての特徴は、他のGABA系に作用する睡眠剤(BZP系、非BZP系睡眠剤)に比較すると、生体内のホルモンと同じように作用するので、比較的「安全」といえます。
つまり、従来の睡眠剤と比較すると、効果が弱いとも言えます。
では、ロゼレムとメラトベルの違いは何でしょうか?
まず、
ロゼレムは大人用の錠剤ですが、メラトベルは小児用の粉薬です。
ロゼレムの適応症は「不眠症における入眠困難の改善」
メラトベルの適応症は「小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善」です。
適応症のターゲットがことなります。
メラトベルは国内唯一の小児で認可された「入眠困難への薬」です。
今後、ロゼレムとメラトベルについて記載いたします。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平