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疲れるとスマホや動画が見たくなる

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

疲れるとスマホや動画が見たくなることはありませか?

 

 疲れている時や怒りなどで気分が高ぶっている時、

適切な対応として、例えば早く寝ることなどが望ましいのに、なんとなくぼーっと動画やSNSなどを見てしまうことはありませんか?

 

 

 

 ストレス時には不安、怒りなどの感情とともにノルアドレナリンが分泌され、集中力や判断力を高めて脳を覚醒させます。

 このストレスホルモンに対して、不安、怒り、恐怖の感情を抑える効果をもつセロトニンがノルアドレナリンの過剰時には分泌されます。

 

 ノルアドレナリンとセロトニンは互いにバランスとっておりますが、強いストレスに晒されてセロトニン系にトラブルが起きると、強い不安やパニック、恐怖、抑うつが悪化し、うつ病、不安神経症、パニック障害などの疾患に至ることは理解しやすいと思います。

 

 一方、ストレス時にはドーパミンも分泌されやすくなります。

 ドーパミンは分泌にともない快感が得られます。ストレスの解消には、ドーパミンによる快感が即効性があり効果絶大なのです。

 

 例えば、

 適度な運動や、興味のあることへのチャレンジなどが、適切なドーパミン分泌のよい例といえます。

 

 しかし、

 より簡単にドーパミンの分泌を促し快感に繋がりやすいものは、依存症・中毒のリスクが生まれます。

 

 ・タバコ、お酒

 ・ギャンブル

 

 そして、なんといっても、現代の最大の依存物質は、スマホ、動画、 SNS、ゲームですね。

 

 

 疲れている時や怒りを感じている時、ストレス時、私たちはスマホなどでドーパミンを分泌し解消しようとしているのです。

 これらデジタル刺激は適切に使用できているならば、非常に便利で楽しいものですが、中毒になりやすく生活を崩す危険をはらんでいることは意識しないといけないです。

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平