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長期連休明けの不登校にどうするか?【医師が解説】

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

長期連休明けに、「学校へ行きたくない」という訴えはよく聞きます。

 

 

・朝がおきれない。

・出発の準備までするが出発できない。

・腹痛、頭痛など身体症状が出現する。

 

などでお困りの方は多いとおもいます。

 

 

 

 お子さん自身も、学校に行かなくてはいけないと強く感じていることがほとんどで、それでも「行きたくない」ということですので、当日は「お休み」になることは致し方ないと思います。

 

 

 その上で、

 

丸レッド1、まずはどうして行きたくないか、ということのお子さんの話を聞くこと

 

(必ずしも本人の訴える内容が、学校に行きたくない本当の原因とは限らないです。しかし、まずは本人なりの解釈を聞くことと、心の辛さをオープンにすることを受け止める姿勢が大事ではないでしょうか。)

 

 

丸レッド2、本人に「本日は学校を休んでも良いが、○○になったら学校にいく」という、出口の設定をおこなうこと。

 

例えば、腹痛が治ったら学校に行く、明日には学校に行く、などです。

 

 

(この約束は必ずしも果たされるものではないと思っていますが、やはり本人と学校を休むことの「出口」を設定することは大事です。

 絶対守らなくてはならないと、強くせまる雰囲気ではなく、カジュアルに冷静に終わりの設定を本人と決めるべきでしょう。)

 

 

丸レッド3、学校に行かない時、ゲームや動画、スマホなどデジタル刺激を避けること。

 

 

 

 今回、記載した上記3つの中で、意外と大事な点は3番のデジタル刺激を減らすことだと思っています。

 

 

 1、2はほとんどのご家庭がすでにされていると思います。

 

 

 の「お休みの期間の終わりの設定」については、なかなか約束を守れないことも多いとおもいます。

 

 

 明確な不登校の根拠がない不登校の際は、心療内科の受診を考慮するのも大事です。

 注意欠如多動症、発達障害(自閉スペクトラム症)、感覚過敏、学習への難しさが隠れていることもしばしばみられます。

 

 

 

 について、デジタル刺激を長時間、連日経験すると、意欲低下、無気力、感情や行動の制御の低下など、デジタル刺激への依存症状にともなう認知機能の低下を招き、二次的に不登校が長期化することが多いです。

 

 

 学校に行くことのできない時間はできれば、デジタル刺激から遠ざかった生活をお勧めしたいです。

 (勉強とはいかなくても、漫画を読む、散歩、家で絵を描く・工作する、などのアナログの生活を行う方が、不登校の長期化はしにくいです。)

 

 

 

 しかし、現実的なことをいうならば、

共働きなどお忙しいご家庭が多く、突然の不登校に対し、一人でお子さんがお留守番するケースが多いです。 

 そうなると、ゲーム、動画などの時間が増えるのも仕方がないように感じます。

 とても難しい問題です。

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平

 

 

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