爪かみ、爪むしり、抜毛を別の行動に置き換えて改善させる。
前回ブログの続きです。
爪かみ、爪むしり、抜毛など、不適切な集中反復行動は、意識するほど問題が焦点化されて、症状が悪化したり、それに伴い精神症状が悪化することがしばしばおこる難しいものです。(抜毛をやめようとしてもやめられない自分にいらいらする、など。)
また、一つの行為を意識して止めようとすると、別の行動がでてしまい結局悩みは変わらないこともあります。
抜毛をやめようしたら、爪かみが悪化した。
爪むしりをやめようとしたら、皮膚のかさぶたをはがすようになった。
といったものです。
そこで、集中反復運動でも、より適応的な、身体への問題のないものに置き換えられないかと、診察で話し合うことがあります。
いわゆる「手悪さ・落ち着きがない」と言われる行動ですが、自傷の要素は少ないものです。
えんぴつ回し、ハンドスピナーをまわす、ガムを噛む など
他に、ネイルアートなどを施すと、「気分が上がる→ドーパミンがでる」ことにつながるため、爪むしりや爪かみが置き換わることがなく減ることがあります。
身体集中反復行動は、それぞれ個人の極めて感覚的なものであり薬物療法、環境調整とも治療効果が高いと言えるものはまだありませんが、いろいろ試すことが次につながると思っています。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平
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