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当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸の使い分け

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

当帰芍薬散、加味逍遙散は女性に出す漢方のもっともメジャーなものであり、

婦人科、内科でもしばしば処方され、内服されている方も多いのではないでしょうか。

 

 

 当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸が三大婦人漢方薬として知られており、

月経困難症、月経前症候群、更年期障害等でよく用いられます。

 

 これらは「証(体の状態や体質)」により使い分けがされますが、

ざっくりと以下のような認識です。

 

 

当帰芍薬散⇨虚証(体力がなくて弱々しい。寒がり。細い。顔色が悪い。胃腸が弱い。)

加味逍遙散⇨中間証

桂枝茯苓丸⇨実証(体力がある。筋肉質。血色がいい。暑がり。胃腸が強い)

 

 

上記にそのまま、多くの方が当てはまるわけではないですが、症状により以下のような処方の検討をします。

 

 

 

月経困難症・月経前症候群 :基本的に当帰芍薬散、加味逍遙散を出すことが多いです。

 

当帰芍薬散⇨虚弱で冷え性のある方

加味逍遙散⇨精神神経症状が強い方(不安や気分のアップダウンを認めるなど。)

 

 

 

更年期障害 :月経関連の症状と同じく漢方の効果が非常に期待できます。

 

当帰芍薬散⇨虚証 :冷え性、頭痛、ふらつき、めまい、

加味逍遙散⇨中間証 :頭痛、精神神経症状(不安、イライラ、感情の起伏の悪化)

桂枝茯苓丸⇨実証 :頭痛、のぼせ、かたこり など

 

他に、当帰芍薬散は、切迫流早産の治療にも使われ、妊娠中の精神神経症状にも安心して使うことが可能です。

 

一方、加味逍遙散は牡丹皮、桂枝茯苓丸は牡丹皮、桃仁などの生薬成分にて、妊娠中の積極的な使用は勧められません。

 

 

 ホルモン補充療法、一般的な西洋医学の薬剤に比較すると漢方薬の効果は緩やかですが、上記の症状には効果が期待できます。

副作用の安全性を考えると、お悩みの際はぜひ考慮していただきたいです。

 

 

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック院長

丹羽亮平

 

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