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abemaTV『異食症』の診断と治療について。強迫症とおよび関連症群について

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

前回ブログに続き、出演したabema primeにてテーマとなった『異食症』の説明の追加です。

 

 

 

 

前回のブログです↓

『abemaTVに出演。異食症について』

https://meiekisakomentalclinic.com/blog/1432/

 
 
 
改めて、異食症の一般的な説明は以下になります。

「栄養価のないもの、食べ物ではないものを1ヶ月以上食べてしまう病気で摂食障害の一つ」

 

それに、補足として、

 

所属する社会の中で理解される食行動は該当しないこと。(詳しくは、前回ブログにて記載した内容です。)

 

また、

 

発達障害、ADHD、統合失調症など他に主たる精神疾患を認め、その疾患に伴って認める「異食行動」は、極度に深刻な症状でない限り「異食症」という診断には至らないこと。

 

があります。

 

 

 診察にて「異食行動」の訴えをみる際、自閉スペクトラム症、ADHDなど背景となる疾患を認める方が非常に多いと思っております。

 
 ・背景となる疾患 (自閉スプクトラム症、ADHD、強迫性障害、統合失調症など)
と、
 ・強い現在のストレス、過去のトラウマ
 
との組み合わせが、原因といえるでしょう。
 
 
 僕自身は、反復的に行われる不適切な自傷行為、とも考えられ、抜毛症・爪かみのような『身体集中反復行動』と同じような治療を念頭に入れています。
 
 以下のブログに詳しい記載がありますが、心理療法と薬物療法にて、ストレスや不安の緩和と、衝動性のコントロールを目指します。
 
 (ただ、これらの治療をしても実際に改善するのは簡単ではありません。 患者さん個々の生活状況を、何回かの診察にわけて徐々に聴いていくことが大事だと思っています。)
 
↓異食症についての放送内容を記事にしたものです。

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平