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得意を活かす。不得意を補う。〜発達障害、ADHD等〜

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

前回ブログ 『就労継続に必要な能力  〜発達障害〜』

https://meiekisakomentalclinic.com/blog/1093/

 

前々回ブログ 『障害児の将来に向けてのスキル IEP、ITP』

https://meiekisakomentalclinic.com/blog/1090/

 

 

の続きになります。

 

 

前回ブログにて、ハードスキル、ソフトスキル、ライフスキルについて触れました。

 

 

1、職務遂行能力(ハードスキル):仕事そのものの能力。

2、職業生活遂行能力(ソフトスキル):獲得していないと仕事が行えない能力。

  例えば、「遅刻せずに出社する」「納期を守る」「職場に適切な身だしなみを行う」「わからない業務を相談する」など

3、日常生活能力(ライフスキル):基本的な生活能力。「毎日、歯磨き、洗顔、入浴を行う」「電車に乗ることができる」「ATMを使える」「適切に買い物ができる」など多岐に渡ります。

 

 

 精神科における医療というと、基本的に、ライフスキル(+ソフトスキル)の困りごとを解消することが主になります。

 

 『規則正しい生活が送れない。』であれば、原因(こだわり行動のため?不注意のため?順序立てた行動の苦手さのため?など)を考えて、解消できるように治療を行います。

 薬物療法、リハビリ、心理療法(認知行動療法など)、ソーシャルスキルトレーニングなど

 

 

 患者さんのニーズによっては、ここまでの対応で治療完了となります。

 

 

 

 

 しかし、治療上の直接的なアプローチではありませんが、個人個人にあったハードスキルをどう見つけるか、生かしていくか、ということを重要に思っております。

 

 つまりは良い点をどう生かしていくかということです。

 

 

・まず、合理的な配慮によって、苦手な点を補うことはできないか?

 

 例えば、書字機能の苦手さのある方でも、パソコンによる文字や文章は得意な方は多くいらっしゃいます。

 

 

 

 

・また、苦手な能力がある一方で、優れた能力はないか?

 

 

 例えば、スピルバーグ監督はディスレクシア(読字障害)で知られておりますが、優れた視覚能力を持つために素晴らしい映像作品を多数生み出しています。

 

 

 

 

 ライフスキル、ソフトスキルの苦手さを補う。

 

 得意なハードスキルを伸ばすことが目標です。

 

 

 

 

 

晴れ当院クリニックブログ

 

 

・自閉スペクトラム症・発達障害・ADHDについて

https://meiekisakomentalclinic.com/blog_category/disease/hattatu/

 

 

名駅さこうメンタルクリニック 院長

丹羽亮平