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訪問看護について(パニック障害の女性患者の一例)

〈パニック障害の女性患者さんのケース〉

 

      先日ぼくの外来に、パニック障害の患者さんが受診され、「逃げ場のない空間である電車内でパニック症状が出現することが恐くて電車に乗ることができない」と悩まれていました。

 

   その患者さんは、引越しにともなう転院ということで、前医で処方された抗不安薬と抗うつ薬を服薬されていましたが、不安感がとても強かったです。

 

     電車に乗れないことで、職場に両親が車で送り迎えをされたり、名古屋駅に買い物に行きたいけど行けない、など日常生活に大きな制限があることも悩みを増大させている原因でした。

 

〈治療の提案〉

 

     受診された時点で、抗不安薬と抗うつ薬の服薬をされていたので、認知行動療法に加えて訪問看護を導入しました。

 

     まず、院内において心理士による認知行動療法を行いました。

 

     電車の不安という中核の悩み以外に、「人の集まるところが苦手」という訴えもあったため、近くのスーパーマーケットに行くという課題から始めました。

 

     そして、認知行動療法を行うことで適応的な考えを持てるようになった後、訪問看護にて、より実践的な電車の悩みに向き合う課題をスタートしました。

 

     毎回、少しずつ訪問看護師さんと一緒に電車に乗る練習を重ねていき、現在では、1区間ずつ電車に乗れる区間が増えてきています。

 

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    このように、患者さんによっては訪問看護と認知行動療法を組み合わせることによって、症状改善に繋がることが多々あります。

 

      

     当院では、メンタルヘルスに精通した看護師、精神科作業療法士、精神保健福祉士がご自宅を訪問し様々な支援を行うことができます。

 

    興味のある方は、医師または受付にご相談ください!!

 

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      『訪問看護』

   

 

 訪問看護は、子どもから高齢者までが幅広く利用することができます。

 

    対象の方は、例えば

 

・対人交流が苦手で、自宅に引きこもりがちな生活をしている。

 

・規則正しい生活が送れない。(お薬について、身の回りの事、食事について)

 

・病気や治療に不安がある。家族の悩みを聞いてほしい。

 

 ・認知症なので、自宅での作業療法で認知症進行の予防がしたい。

 

・看護師と共に、人ごみに行くこと、電車に乗ることなど、苦手な状況の克服のため、認知行動療法を取り入れたトレーニングを行いたい。

 

    等があり、その他にも様々な状況で訪問看護は役立ちます。

   

    具体的な支援内容としては、まず患者さんやご家族の話し相手になり、様々な悩みや不安の相談に乗り、精神症状や体調の管理、服薬管理を行うことができます。

  

 お子さんと簡単なスポーツ・運動などを通してコミュニケーションの訓練やストレスの解消を行います。さらにはそれらを通してお子さんが自分で、感情をコントロールする力を身につけることを目指します。

 

     また、なかなか宿題に取りかかれないお子さんの勉強見守り等をすることでお子さんの集中を促し、その間保護者様に休んでいただいたり家事をすすめていただけるだけでも、訪問看護の意義は大きいと思っております。

 

  費用は訪問回数などによって異なりますが、各種健康保険が適用になります。さらに、自立支援医療を使用すると、3割負担が1割負担もしくは無料となります。

    

 

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    名駅さこうメンタルクリニック

    院長  丹羽亮平