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抗うつ薬 セルトラリン、フルボキサミンを使うとき 

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

前回ブログに続きます。

抗うつ薬 トリンテリックスとレクサプロの比較

 

 

 レクサプロにしても、トリンテリックスにしても、特に最近発売される抗うつ薬は性能がよいなぁと感心させられています。

 

 

・内服回数1日1回

・初期量から効果が望める。(何週間もかけて増量する必要がない)

・抗うつ効果がしっかりあるが、副作用が比較的起きにくい。

 

 

  このスペックが今後の抗うつ薬の基本になるのかもしれないと思うとすごい技術革新だと思います。

 

 

 

しかし、そうすると以前からあったSSRIはどのような際に使うのでしょうか。

 

 

 

 セルトラリン(ジェイゾロフト)・フルボキサミン(ルボッックス、デプロメール)は段階的に増量しないといけない抗うつ薬です。

 

セルトラリンは25mgスタート ⇨ 最大100mg

 

フルボキサミンは成人では50mgスタート ⇨ 最大150mg

 

 個人的には、副作用のリスクを下げる必要のあるとき(小児患者さん、副作用の出やすい方など)には、

最小容量の1/4〜1/2からスタートしています。

 

 

 規定されている増量ペースよりも量を刻み、ゆっくりと副作用のリスクを下げて増量できることが非常に重宝しています。

(ルボックスは小児の強迫性障害にも有効とデータがあります。)

 

 

 

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平