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小建中湯 子供への漢方。不登校、自律神経失調症、起立性低血圧など。

院長 丹羽 亮平 先生

名駅さこうメンタルクリニック
 院長 丹羽亮平

日本精神神経学会認定 精神科専門医
子どものこころ専門医
日本児童青年精神医学会 認定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
厚生労働省 精神保健指定医
子どものこころ専門医機構 認定指導医

漢方に関するブログの続きですが、、

 

小建中湯は子供に処方する漢方の中でトップバッターといえます。

 

まず処方されるのは、虚弱、胃腸症状がメインで下痢や腹痛を繰り返すタイプです。

 

 

ストレスで腹痛が出現する

腹痛が原因で不登校になる

腹痛が原因で保健室で過ごす。途中帰宅になる。

 

このような症状の方には、効果が望めるのでまずトライしたい漢方です。

 

 

しかし、本来の小建中湯の効能からは外れますが、

他にも、起立性低血圧の症状にて、朝が起床しにくい、ふらつき、めまいがある。

自律神経失調症のような症状があり、ストレスなどに伴い心身が崩れやすい方にも、しばしば処方します。

 

 

 

 

 起立性低血圧や自律神経失調症の症状があれば、

メトリジン⇨起立性低血圧   

グランダキシン⇨自律神経失調症

 

などの処方を検討もします。

(これらの薬でも即効性に乏しく効果も充分ではないケースがしばしばある)

 

 

 また、起立性低血圧や自律神経症、概日リズム障害などはADHDとの合併が多く、

ADHD症状が強い際は、中枢神経刺激薬(コンサータなど)も考慮します。

(そこまでADHD症状を認めなければ、コンサータ処方の判断には至りません。)

 

 

このような時に、まず小建中湯の内服を行いながら、家庭生活や学校生活の環境調整をゆっくり行っていくと、

症状が緩和することがよくあるため、不思議なものです。

 

 

 

 

 

豊田市美術館によく行きます。

 

 

名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平